釈迦岳(1060.1m)の山頂には2人の訪問者があった。釈迦岳の山頂で人に出会うのは初めてだった。少し水分とエネルギーを補給した後、北東尾根を下った。背の低い木の向こうに琵琶湖が見え、やがてヤセ尾根となる。フジハゲと呼ばれる箇所である。
琵琶湖の対岸には伊吹、霊仙、鈴鹿が連なり、うっすらと白山らしき姿も見えた。近江舞子や近江八幡が手に取るようだった。振り返ると釈迦岳が大きく、その奥に比良が蓬莱山まで見え、その奥に比叡山があった。稜線の反対側には、手前に武奈ヶ岳と蛇谷ヶ峰があり、その奥に百里ヶ岳、三十三間山、三重岳、大御影山が確認できた。
フジハゲの外れ、ヤケオ山(970m)から北へと下る。荒れた下りであるが、2017年当時と比べて草木が生えてきた感がある。眼下に寒風峠付近とリトル比良が広がっている。タンヤマノ頭と呼ばれる付近から木の背丈が高くなる。
鞍部(670m)から登り返し、稜線に出る。大石(705m)と呼ばれる地点である。400mほど東へ稜線を歩くとヤケ山(700m)に出る。そこからさらに東へと稜線を下っていくと涼峠を経て北小松である。リトル比良へは北へ下る。すぐに登り返し、倒木で少し不明瞭な箇所のある小ピークを越し、再度下ると寒風峠(590m)だった。峠らしく、十字路になっている。暑さがこたえてきたので水分補給と昼食を兼ねて15分ほど休息した。
峠から北へ登る。リトル比良の領域である。明瞭な稜線に出て、東へ緩やかに登っていく。滝山(703m)の手前で縦走路は東から北へと向きを変える。前回もそうだったが、今回も滝山の山頂に寄り道をした。樹林の中、広い山頂の一角に名札があった。
戻って北へ下る。珍しく植林の中の道である。すぐに登り返し、嘉嶺ヶ岳(660m)と呼ばれるピークの肩に出る。縦走路は西に向く。ピークを越し、少し下って次の小ピークの手前で北へ折れる。この付近のルート取りはややこしいが、今回は道標が整備されていた。
嘉嶺ヶ岳から北へ下る途中で岩阿砂利山が大きく見える。マツが多い林相ながら、枯れ木が目立っていた。白い鉄の手すりが現れると、すぐ下が鵜川越(553m)である。舗装された林道が越えている。嘉嶺ヶ岳から下ってくると峠の少し東側に出る。岩阿砂利山への登りは峠付近にある。登り口の横に「松茸山・・」と書いてあったので通行できないのかと一瞬思ったが、ルートから外れなければ大丈夫だった。
岩阿砂利山へ登り返す。手前の小さなピークを過ぎ、もう一登りすると岩阿砂利山の三角点(686.2m、点名は足谷)があった。山頂の少し下に仏岩があるらしい。すぐ北側にも大きな岩があった。花崗岩の岩はリトル比良の特徴である。
上の写真はヤケオ山の下りから見たリトル比良である。奥の稜線が岩阿砂利山から鳥越峰だろう。下の写真は嘉嶺ヶ岳の下りから見た岩阿砂利山である。
2023/09/26