湖西線の今津駅から出る小浜行きバスは空いている。しかし熊川を過ぎると中学生が乗り込んできた。上中(かみなか)中学校への通学バスになる。東小浜駅の南側のバス停、遠敷(おにゅう)で下りる。バス停を指定し、大和交通のタクシーを予約しておいた。
以前、三十三間山のときにも使った親切なタクシー会社である。バスが少し遅れたが、タクシーは待っていてくれた。タクシーは上根来へと遠敷川沿いの街道(針畑越もしくは根来坂)を遡る。下根来では廃屋が目立つ。急坂を登ると上根来である。廃村になったようだ。広峰神社の下でタクシーを下りる。無人の宿泊施設があるとか。タクシーは4020円だった。
木地山への道標はなかったが、人家の間を登っていくと、すぐに神社だった。昭和23年に建てたという大ケヤキの鳥居と、対の狛犬は健在ながら、社殿には荒れた感じがあった。
神社の横を登っていくとアブラギリが植えられている。商業用に栽培していたのだろうが、今は捨てられたようである。
右手から林道が合流する。その林道を使って上根来の東の沢を遡る。すぐに林道の終点である。その少し手前で沢を渡渉する。キバの付いたイノシシの骨が落ちていた。
沢沿いは杉の植林である。再度渡渉し、左岸(流れの南側)に出た地点の少し先で道がほとんど崩れ落ちていた。高巻くように踏み跡があったので、それをたどり、崩壊した箇所をやりすごす。これが最大の難所だった。その先でもう2回渡渉をするが、沢の水量が多くなかったことから、赤いテープに気をつけていれば簡単である。
道は南に折れ、少し沢を高巻くように登り始める。この付近から道が良くなる。沢の近くまで軽く下った後、本格的に尾根へ取り付くようになり、快適な登りになる。植林から抜け出し、広葉樹林になる。
登り切ると木地山峠手前の稜線である。稜線の東側が植林になっていて、その隙間から百里ヶ岳から木地山峠への稜線が見えた。
稜線の東側を軽く下り、小さな流れを2つ渡り、木地山峠への登りになる。峠の真下付近で溝状の箇所を少し直登した後、道は百里ヶ岳からの稜線の北側を巻く。すぐに峠である。小さな祠があり、以前と変わらずお地蔵さんが祀られていた。
木地山峠には、2018年に百里ヶ岳を歩いた時に立ち寄った。その後、朽木側の木地山へと下りたが、かなり荒れていた。今回の上根来からのルートも荒れてきている。いずれ沢沿いに木地山峠に達するのは難しくなるかも。そうなると峠というよりも単なる鞍部である。
上の写真は広峰神社と狛犬である。下は木地山峠のお地蔵さんである。
2023/10/05