わたらせ渓谷鉄道に桐生駅から乗った。5人程度のベトナム人らしき女性が相老から乗ってきて、途中で降りた。足尾で僕が降り、次の間藤までは乗客がゼロになった。足尾駅の周辺にはかつての繁栄を象徴し、たくさんの住宅がある。今、その多くは空き家のようだ。
桐生駅で買った切符を運転手に渡し、列車を降りた。駅前には広場とトイレ以外、何もなかった(店屋があるらしいが、8時台に降りたため、開店していなかったようだ)。
駅前の道を下り、道なりに西に進むと橋がある。それを渡り、古い車道を登っていく。500mほどで広い車道に合流し、内の篭(うちのこもり)川沿いに歩く。1キロ少しで分岐に出る。右は粕尾峠への広い車道、左は古峯神社への細い車道である。今回は最初に古峰ヶ原湿原を目指すので、左に折れた。
後は渓流(都沢)沿いのコンスタントな登りが続く。左岸に渡った付近では紅葉が盛りだった。右岸に渡り直すと舗装が終わり、道の傾斜が緩む。沢の流れも穏やかになり、前日光牧場方面から来る舗装道路と合流する。
ちなみに標高は、足尾駅が640m、車道分岐が730m、地道になる橋付近が1040m、車道の合流点が1100mである。距離を地図上で計測すると、駅から分岐まで2.1キロ、そこから地道になる橋まで3.7キロ、舗装道路との合流点まで1.2キロ、合計7キロある。
合流した車道を200m近く歩くと、右に歩道がある。日光を開山した勝道上人の庵の跡地、深山巴の宿を経由し、古峰ヶ原湿原への遊歩道なので、それに入る。
周囲の紅葉はほとんど終わっていたが、落ち葉が積もる緩やかな道は気持ちいい。遊歩道から見る湿原にはイノシシによって掘り返された痕が多い。湿原の北西にはヒュッテ(無人の山小屋?)があり、その先で分かれた車道と接する。駐車場があり、その先が三枚石方面への入口である。標高1144mとある。
登山道には老朽化した木の階段が設置されていた。適当に階段の横を歩く。一の鳥居、二の鳥居を過ぎ、天狗の庭に出る。岩が点在し、苔むしていた。その少し先が山頂部なのだが、登山道はその東側を通る。踏み跡があり、それを数歩たどると古峰ヶ原の山頂だった。三角点(1377.9m、点名は大芦)がある。すっかり落葉した林の中だった。
三角点から距離にして200mほど下ると三枚石(前回のブログの写真)に出る。勝道上人の座禅の場であり、金剛山瑞峯寺奥の院があり、不動明王が祀られている。
三枚石から少し下り、金剛水への分岐を過ぎ、小さなピークを越し、カラマツの中を登り直すと南側が前日光牧場となり、展望が広がる。方塞山である。電波施設の付近の標高は1388m、古峰ヶ原の最高点である。
上の写真は古峰ヶ原山頂の三角点、中は方塞山の山頂である。下は勝雲山から見た方塞山(電波塔の立つピーク)と古峰ヶ原山頂(方塞山から続く峰の一番左端)である。
2023/11/04