勝雲山を往復して車道に戻り、そのまま粕尾峠へ下った。何軒か山小屋風の建物があった。下る一方で粕尾峠に着く。標高1100m地点である。標高600m少しの足尾からこの峠を越え、鹿沼方面に出られる。
峠から200mほど足尾方面に下ると、左(南)に地蔵岳への登山道がある。入口はホウの落ち葉で埋められていたものの、はっきりした踏み跡がある。広葉樹の多い林の中を登り、地蔵岳北東の前衛峰の北側を巻く。細い道であり、疲れてきていたから、少し注意がいった。
その前衛峰の西側の稜線に出ると、踏み跡が怪しくなる。目印のテープに従って稜線の南側を巻き、地蔵岳との鞍部に出た。振り返ると、前衛峰の稜線上にお地蔵さんがあった。
鞍部から南に向かって地蔵岳を目指す。この取っ付き部分の踏み跡も不明確である。尾根に出ると踏み跡が明瞭になるが、傾斜が急になる。ロープの設置されている箇所もある。
傾斜が緩み、山頂に到達する。車道から30分かかった。三角点(1274.4m、点名は地蔵岳)があり、横にお地蔵さんが祀られていた。林の中のため、展望はない。
小休止の後、往路を戻った。鞍部からは正規のルートをたどり、お地蔵さんを拝んでおいた。気持ちのいい道だったが、やはり踏み跡は薄い。
車道に戻ると、後は急坂を下る一方である。道はヘアピンになっていて、基本的に1車線である。車に気を付ける。沢(久良沢)に下ると住居も出てくる。そこには「メガソーラー絶対反対」との看板があった。勝雲山付近の伐採もそうだが、古峰ヶ原湿原への車道の途中には山に向けて作業道が付けられている。太陽光発電用の工事が進んでいるのか。
古峰ヶ原湿原への車道の分岐点に戻り、16時台の列車まで十分な時間があることを確認しつつ、足尾駅ではなく、終着駅の間藤に向かうことにした。足尾駅とは1.5キロ程度離れている。渡良瀬川に出て国道を歩き、橋を渡って間藤駅に出た。足尾駅以上に何もない雰囲気だった。
後で計策したところ、今回のコースは地図上で(つまり山の傾斜を考慮せず)30キロを超えていた。とくに横根山から間藤までは16キロ、粕尾峠から間藤まで10キロを超えていた。長く感じたのは当然だろう。
上の写真は粕尾峠への下りから見た地蔵岳である。下は地蔵岳の山頂である。左端に三角点が写っている。
2023/11/04