佐野とは栃木県佐野市である。僕にとって群馬から栃木にかけて、利根川と渡良瀬川流域に東西に連なる町になじみがない。群馬と栃木、どちらが西で東でという程ではないが。
実は佐野の東にある三毳山(みかもやま、229m)という丘陵が宿題として残っていた。群馬出身の友人が時々歩いているので、じゃあ登ってみようというわけだ。
しかし単独で登るにしては低山すぎる。どうしようかと三毳山とその周辺の地図を眺めていると、妙案を思いついた。佐野の北東にある丘陵、諏訪岳(324m)と唐沢山(241m)を併せれば、しっかりしたコースになると。
「東京から日帰りで行ける山はほとんど登った」と飲み会で豪語している。本当のところは、東京ではJRの中央線沿線に住んでいたから、そこからの日帰り圏はニッチな山を含めてかなり登っている。しかし東武沿線(ただし東上線を除く)の山は中央線からは遠すぎる。だから登り残していた山が多い。そこで東京に来たついでに時間を見つけ、ぼちぼちと訪問中(小学校の先生の家庭訪問のようかな)。
今回のコースは、まず東武佐野線の多田駅で降りた。最初に入ったのが駅の東、諏訪岳である。その後、南に丘陵を縦走して唐沢山に出て、一旦下山した。
そこから平地を南へ歩き、三毳山の北側を目指した。三毳山の手前で「真田父子 犬伏の別れの地」という薬師堂を見つけ、その裏の米山(62m)に立ち寄った。
三毳山は西駐車場から登った。青竜ヶ岳と呼ばれる最高点を往復し、ついでに南側の中岳も歩いた。さらに南に歩けば三毳神社なのだが、微妙な時間になったので、山登りはそこまでとし、西駐車場の少し南側に下りた。後は東武佐野線の佐野駅まで歩くだけである。
いずれの山も(米山を除き)ハイキングコースである。道標もそれなりだが、整備されている。逆に低山のハイキングコースだからルートが多すぎ、どう歩くのか迷うこともある。その度に地図を見る必要が生じた。
展望はまずまずだった。西に日光、皇海、赤城が木の間から見える。先日歩いた古峰ヶ原も見えるはずだが、じっくりと地図をにらまないかぎり判別できない。
多田駅を出たのが8時30分、佐野駅に着いたのが15時10分だった。
写真は諏訪岳手前からの展望である。上から順に、男体山(右)と日光白根山(左の小さく雪で白いピーク)、皇海山(右端)、赤城山である。
2023/11/18