佐野に行くにはどうするのか。まず東武伊勢崎線で館林まで出る。伊勢崎線は館林まで複線である。帰りは館林から特急を使うこともできる。その館林で佐野線に乗り換えだが、単線であり、本数も少ない。乗った時間帯はほぼ通学電車だった。
佐野線は佐野が終点ではなく、10キロほど北の葛生(くずう)まで入る。今回は葛生の1つ手前、多田駅で降りた。真正鉄ちゃんなら、もう1駅先まで乗り、山へと歩いただろう。
多田駅は東に無人改札がある。ICカードが使えた。駅前から諏訪岳方面を見つつ、車道を東へ歩く。巨大な太陽光発電施設が裾野に広がっているのがつや消しである。
道なりに秋山川を渡り、工業団地に入る。ここで東京計器の工場を見つけた。かつて株式を買ったことのある企業である。工場群を抜け、京路戸(きょうろど)公園の横を抜けると登山口だった。そこから小さな橋を渡り、登っていくのだが、橋の手前を直進してしまった。引き返し、しっかりした道を登った。杉林の奥に太陽光発電施設が見えた。
10分少しで京路戸峠に着く。峠から北東に歩き、諏訪岳を往復する。すぐに村桧神社への道を分け、諏訪岳への直登となる。途中、男体山、白根、皇海、赤城が広葉樹林の間から見える。その手前、太陽光発電施設や石灰の採掘なのか、いくつも山が削られていた。
諏訪岳へは峠から20分程度だった。写真を撮らなければ15分程度か。山頂は林の中だった。かつて三角点(点名は京路戸)があったそうだが、現在は「亡失」とのこと。
京路戸峠へ戻り、唐沢山を目指して南へ歩く。小ピークのアップダウンがあるものの、多くは山頂を巻く。292mの独立標高点ピークを巻いた先で林道に出る。後は基本的にこの林道を歩く。
林道と合流して400mほど歩くと、290.4mの三角点(点名は栃本)ピークへの道が右手に分かれるので、それに入った。急な斜面を避けて上手くルートが付けられ、簡単に山頂に着く。高鳥屋(たかとや)山の名札があり、その先に三毳(みかも)山の綺麗な弧があった。
高鳥屋山の山頂にはいくつも道がある。先の林道に出るには、一番東寄りの細い踏み跡に入る。急な下りだったが、踏み跡はしっかりしている。
林道に出れば、後は南に歩くだけ。林道とハイキング用の道とがある。唐沢山の北の鞍部に出て、少し登り返せば唐沢山城跡に入る。昔の観光開発的な雑然とした雰囲気がある。
崩れかけた石垣の北側を通り、神社に出る。天守跡に、明治になって建てられた唐沢山神社であり、そこが唐沢山の山頂である。車道を使って上がれるため、観光客がパラパラいた。
写真は順に、三毳山から見た諏訪岳(右端)・高鳥屋山(中央付近の三角形の山)・唐沢山(電柱付近)、諏訪岳の手前から見た高鳥屋山(一番左のピーク)、高鳥屋山山頂、唐沢山神社である。
2023/11/18