先日、実家の庭の手入れに帰った。どんどん荒れているものの、それは庭が自然に帰るのと同義である。実家の庭の手入れとは、その自然をなるべく、(ヒトが見たところ)美しい姿に向けようとする努力でもある。そんな中、放置している幼木がある。ハゼである。
ハゼ(櫨)、もしくは魚と区別するためハゼノキと表記される木はウルシの仲間である。経験はないが、ウルシと同様、かぶれることもあるらしい。
そのウルシの紅葉、実は美しい。ハゼはもっと美しい。というのもウルシの葉は表面がかぶれたようにガタガタになっていることが多い。これに対し、ハゼの葉は大ぶりでスカッとしている。ウルシの場合、ヒトの皮膚をかぶれさせる成分が多いせいで、葉が汚いのかもしれない。つまり自分の毒素に自分がかぶれるとか。
京都大学が所有する清風荘にはハゼが何本かある。その紅葉が美しいことで有名である。ひょっとして、そのことを知ってるのは僕を含めて少数かもしれないが。
そのハゼが実家の庭にも自然と何本か生えている。そのうちの1本は、日当たりがいいのだろう、1mくらいの背丈になり、先日訪れた日には紅葉が素晴らしかった。そもそもは鳥が種を運んできたのだろう。ウルシの類はたくさんの小さな種が房状に実るから。
京都大学の清風荘も、予算がなくて長年ほったらかしになっていたと聞いている。その時期にハゼが成長したのかもしれない。わが家の実家のように怪我の功名かも。
その実家のハゼの写真をアップしておく。
2023/12/07