三国岳から下りてゴルフ場横を歩くと、直前に歩いた三国岳がコースの向こうに低く見える。その左奥には付近の最高峰、深山(790.6m)と山頂のレーダドームや、さらに左には半国山(774.2m)の姿もある。それらを楽しみながら原山峠を越えた。
峠の下からは谷沿いの新道を歩き、府道に戻った。50mほど府道を歩くと、右手(東)に折れる車道がある。摩気神社への近道である。摩気橋の南の袂まで600m程で着く。
摩気橋は鬼平犯科帳のエンディングをはじめ、さまざまな時代劇に登場する橋らしいが、老朽化のため2022年7月中旬から車両の通行禁止になっているらしい。確かに横に古い民家と大きな銀杏の木があり、昔の日本という雰囲気がある。
南に少し歩くと摩気神社である。2023年10月、胎金寺山の登山口として訪れた。その時よりも本殿が傷んでいると感じた。茅葺きの屋根にびっしりと苔が生え、その上を鳥が歩いて落とすのか、玉砂利の上にいくつも苔の塊が転がっていた。
神社を後にし、小さな峠を越え、南東側の村、宍人(ししうど)に下る。目指す高山はもちろん、右手(南西)には胎金寺山の尖った姿がある。
橋を渡り、大きな交差点を直進し、府道を高山の北側の峠へと登っていく。標高180m付近で薄い踏み跡と赤いテープを見つけた。登山口である。植林の中の小さな尾根を登っていく。
標高250m付近で少し平らな箇所に出る。傾斜が緩いので踏み跡が散らばる。しかも落ち葉で踏み跡が隠れやすい。下りでルートを外れないようにと、ストックで地面の落ち葉を剥いで印を付けた。
その先でルートを少し誤り、灌木の中に突入してしまった。下りにその少し北側を歩いたところ、灌木がなかった。なんとか灌木を抜けると岩が点在するようになり、傾斜も急になる。踏み跡らしきものが散乱する。岩場を伝うのが良さそうである。岩場の上部は砂利混じり、こぶし大の岩混じりの急斜面となる。立木も枯れたのが点在するから、それに頼るにしても用心するしかない。
傾斜が緩くなると山頂部に着く。左に10歩程度で最高点なのだが、その前に下りに備えてストックで印を付けた。
最高点には三角点(372.1m、点名は宍人)がある。その先で展望が得られる。東には愛宕山北には長老ヶ岳、西には篠山盆地の北側の山だろうか、小さなピークが連なっていた。
少し食事をした後、下った。これが滑りやすくて厳しかった。木の間に胎金寺山を見つつ岩場の南側を抜けたところ、このルートは最悪に近かった。岩場の下に出ると踏み跡らしきものに出た。登りに付けた印に従って下ると、後は楽になった。登りは30分だったのに、下りには45分かかった。以前に痛めた右足を悪くしないため、慎重に下ったせいでもある。
上の写真は高山の山頂である。下は下山後に見た高山である。
2023/12/16