川北英隆のブログ

能登半島地震のその後とDX

12日、国土交通省が「道路復旧見える化マップ」を公開したそうだ。対応が遅いのか早いのかは不明ながら、アクセスの難易度がようやく明らかになった。
国土交通省のサイトにリンクしておく。
能登半島は関東からも関西からの地の果てに近い。僕が旅行したのは七尾の少し先、和倉温泉だけである。要するに能登半島の主要部の付け根までしか行っていない。
能登半島の中心部に、登りたい山として宝立山(468.5m)があるが、当分お預けだろう。今回の地震災害から復興したら、応援を兼ねて訪問したいものだ。
ついでに、なぜ宝立山から言えば、能登半島の本当の付け根にあり、2022年に登った宝達山(637.1m)と揃いだと思っている。同時に、両方とも一等三角点の山である。
それはともかく、日本の災害対策の指揮系統と手順は整っているのだろうか。いわゆる「森と木と、両方への対応」の見取り図が事前に準備されているのだろうか。今回の場合の「木」とは、建物倒壊現場などでの人災への対応である。「森」とは全体像の早急な予測と把握であり、全体的な対策の策定と実行である。
能登半島のどの地域にどれだけの人が住んでいるのか、その地形は、道路はといった情報はコンピュータによってデータベース化できる。地震が発生して震度情報が得られた場合、これらのデータに基づいて被害のシミュレーションを行い、被害が大きそうな重点地域を定め、そこにヘリなどを飛ばして実態を把握すれば、「森」がどうなっているのかが時間を置かずしてほぼ判明する。
そうすれば対策も立てやすい。今の国に十分な人手と予算がないわけだから、民間として協力しないといけないこともある。その時に、民間として何を、どのようにすべきなのかも明らかになる。
これが政府として早急になすべきDX(デジタルトランスフォーメーション)である。東日本大震災の時の続きであるが、今回の能登半島地震で再度生じた不安がある。南海トラフ地震や首都圏地震が起きた時、被災地域に大混乱が生じるのではないかと。
NHKのニュースと同様、目の前の出来事だけに心を奪われ、しばらく全体像が見えないようでは、冷静な行政とは言えないのではないか。国民に対して避難訓練を訴えるのはいいとして、政府自身も大震災訓練をすべきである。それもDXの下で。

2024/01/14


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