メールを開けたところ、ダイヤモンド社のオンライン通信に山崎元さん(投資評論家と言うべきかな)が亡くなったと書いてあった。1958年生まれ、享年65歳とある。食道がんだったとか。
山崎さんとは、彼がまだ最初の勤務先、三菱商事に在籍していた時だと思うが、一度だけ会ったことがある。何のために会ったのか、記憶にない。前後の記憶を合わせると、1981年か82年(多分、82年)だろう。名刺が残っているはずだが、手元にないので探せない。
知識レベルが高く、感覚が良く、舌鋒が鋭かった。そんな印象が残っている。その後会うこともなかったが、時たま思い出すことはあった。
そのうち、ネットで彼の名前が登場し始めた。資産運用に関する評論家として。所属は楽天証券経済研究所であり、最初の肩書は知らないものの、逝去前は客員研究員だったか。
逝去の報に接して調べたところ、勤務先は12箇所になったそうだ。平均3年少しの勤務年数になるが、楽天証券経済研究所が2005年からだそうなので、それ以外は平均2年間か。多くは社風が合わなかったのだろう。
才能と正しい感性があるから、自分自身の資産運用で成功できるタイプだったと思う。だから勤務先と合わなくても資金には困らなかったはずだ。資金に困らなかったから、ズケズケと発言し、発信できる。もちろん発信内容の多くは(すべてとは思っていないが)正しい。
ついでに知ったのは(うかつにも忘れていただけなのだが)、彼が国家公務員共済組合連合会(KKR)の資産運用委員会委員をしていたことである。そのKKRの資産運用体制に関して、妙に骨があるなと感じたことがある。骨を入れたのは山崎さんだったのかもしれない。後で知り合いに聞いてみようと思う。
実際に会ったのは40年少し前の一度だけだが、それでも忘れられない人物だった。ご冥福を。
2024/01/06