佐瀬川からは、四国山へのコースが整備されているのかどうか心配だった。実際は近畿自然歩道の続きだった。佐瀬川の村外れに近畿自然歩道の標識があり、四国山を表示していた。
実は四国山へ上がる前に、佐瀬川の北にある白谷ヶ山(220m)もついでに登れればと、計画した段階で思っていた。しかし佐瀬川を通過した時刻が遅く、白谷ヶ山立ち寄れば夕方の電車に乗れない。ということで、次の機会にした(実現の可能性はきわめて低いが)。
さて、四国山の表示に従って歩き、竹の多い林の中を登っていく。暗くて怪しげな道なのだが、すぐに車道に出る。和歌山方面からの道らしい。その車道をしばらく歩くと、すぐ右手の尾根の上に歩道が現れる。かつての登山道を車道が取って代わっている。
とはいえ歩道には石柱が立っている。巡礼というか修験というか、そういう道だったようだ。また別に、「陸」と書かれた石柱もある。加太にかけての地域は、戦前から戦中、陸軍にとって大阪防御のための重要地域だった。その軍用道のようだ。
途中から車道を離れ、かつての歩道を歩いて四国山(241m)の山頂に達した。地形図上の山頂とはいえ、三角点も何もなく、ヨーグルトの蓋に「四国山」とのみ書かれていた。展望はないものの、常緑樹の多い林は南の山という印象だった。
山頂から車道に戻り、それをたどると展望台の下に出た。標識があり、「四国山」と書かれていた。展望台に上がると友ヶ島と加太方面や高森山が見えた。
展望台から下り、和歌山市の森林公園を横切ると、高森山への登りになる。泥岩のような岩の露出する箇所が出てくる。山頂からの下りにも岩があったから、「さすが地域の最高峰」と思わせる。とはいえ、最初の登りは急ながら、すぐに緩やかとなる。
深山(という海岸の村)への分岐から北へ、ほんの少し上がると高森山の山頂だった。三角点(284.5m、点名は三角山)がある。山頂の北半分が切り開かれているため、展望がいい。それを楽しみながら、ベンチに座って1時間ほど遅い昼食にした。
高森山の山頂からは深山に下った。分岐まで戻り、西へと下る。深山側からの登山者は多くないようで、道の整備は四国山側と比べると良くない。ただしコース自体は幅の広い道である。少し注意が必要なのは、滑りやすい岩場と、それを下りきって右(北)に大きくカーブする箇所である。
後は淡々と下ればいい。沢沿いの車道に出て、それを下れば深山である。県道を下り、海岸に出る。
上の写真は高森山からの四国山、下は四国山展望台からの高森山である。高森山が一番山らしい姿をしていた。
2024/02/01