少し古い話題になる。1月下旬、岬から加太周辺の低山を歩いた帰り、南海の支線の駅、加太から電車に乗り、南海本線に乗り換え、京都に帰ろうとした。ソフトで検索したところ、その結果が適切ではなかった。もっと高度な方法があったという話である。
ソフトで検索すると、「加太駅から南海本線の紀ノ川駅に出て、普通電車で1つ大阪寄りの和歌山大学前まで進み、そこから特急に乗るべし」と表示される。「えらい面倒な」「加太線って南海自身の支線やさかい、紀ノ川にも特急を停めたら便利やのに」と考えていた。
そんなことが頭の中にあり、加太駅で電車に乗り込むと、一緒に乗ったハイキングの2人の話が聞こえてきた。岸和田まで帰るらしい。すると「和歌山まで出て、そこからサザンに乗るのがええな」と。サザンとは南海本線の特急(半分は特急料金が必要な豪華指定席、半分は普通の座席で無料)である。
それを聞いて急ぎソフトに頼らず自前で時刻表を調べた。すると、乗っている加太線の電車の終点は和歌山市駅で、そこでサザンに乗り換えられることがわかった。紀ノ川駅で1駅進むために乗り換える普通電車は、和歌山市駅ではサザンよりも先に出るのだが、和歌山大学駅より先のどこかでサザンに追い抜かれるらしい。
「そうか」である。南海とすれば、「大阪方面に出るのなら、終点の和歌山市まで出て、そこで乗り換えろ」と語りかけている。その語りがソフトには達していない。今のソフトはその程度のもの、賢いようでアホである。別の場面で「そんなもんや」と知ってはいたが、再び知ったことになる。
実際、和歌山市での乗り換えが便利だった。空いていたし(和歌山大学前でも十分座れたが)、乗り換えの回数が1回減ったし、寒い和歌山大学駅のホームで待つ必要もなかった。
本当は紀ノ川と和歌山市間の往復運賃を支払う必要があるのかも。でも南海は太っ腹、そんな素振りを微塵も見せなかった。瞬間に南海ファンになった。奈良を走る私鉄とは大差である。
2024/02/05