湖西線に乗って小野駅と和邇(わに)駅を通る時、いつも思うのは、「この地が古代日本の歴史にどのような役割を果たしたのか」である。というのも、ワニと小野は古代に活躍した氏族だから。國學院大學のワニにリンクしておく。
先日、小野の曼荼羅山を歩くと、その東麓に新興住宅地が広がっていた。町名はというと、美空、花園、朝日、水明である。「美「がやたらと並ぶ町名よりはましながら、平凡過ぎて、「小野」がかわいそうである。
「小野も平凡ではないか」と反論されそうながら、実はこの「小野」、北隣の「和邇」とセットである。
曼荼羅山の東麓、小野の西に広がる新興住宅の中に「小野妹子神社」があり、小野が普通の小野ではないことが判明する。小野と和邇との境には小野神社があり、小野一族の祖が祀られているらしい。その小野神社の少し下に小野篁神社もある。これらの神社を訪れてはいない(山ではないから)。グーグルマップで調べただけである。とはいえ、小野といえば小野小町、小野道風なども思い出される。
和邇は和珥、和爾、丸邇とも書く。古代の氏族であり、この後裔氏族として春日、小野などがあるとされる。丸もまた関係するらしいが、これ以上調べる意欲はない。とりあえず、湖西線の小野と和邇とがセットであることを付近の史跡から確認したことで、満足しておきたい。。
以下、ついでに思ったことを書いておく。奈良県にも天理市に和爾という地名がある。この地にワニ氏の拠点があったとされる。背後に古墳群があり、また和爾下神社や和爾赤阪比古神社がある。
もう1つ、ワニはサメのことである。子供の頃はフカと言った。因幡の白兎に登場するワニは当然サメのことである。今の子供向けにワニで登場するのかどうかは知らないが(少し調べると、ワニザメとかサメとかになっていて残念、昔話も標準化している)。
2024/02/06