虎とら寅トラが崩れる
親族に寅が多いことを2回だろうか、すでに書いた。その寅の一角が崩れた。母親の妹の静代叔母さんが亡くなったとの連絡があった。わが家では「しーちゃん」と呼んでいた。母親による呼び方だろう。
静代叔母さんは僕よりも12歳上の寅、僕の母親はさらに12歳上の寅だった。その上、静代叔母さんの長男も、僕も寅である。虎とら寅トラか。
僕の母親が結婚し、郡山で暮らし始めた頃、しーちゃんは時々遊びに来ていたらしい。当時の写真が残っている。母親の弟が、父親の経営する零細企業で働いていたこともある。住み込みではなかったはず（そんなスペースのある家ではなかったから）、自転車で1時間近く通ったのだろうか。
しーちゃんの後、さらに下の妹の光代叔母さん（みっちゃん）が時々遊びに来た。しーちゃんは僕よりも12歳上、みっちゃんは9歳上だから、「お姉ちゃん」に近かった。
そんな2人のお姉ちゃんがいなくなった（みっちゃんは2007年に亡くなっている）。残念である。母親には弟が2人、妹が3人いたが、存命なのは一番上の妹の1人と、一番下の弟の1人となった。
父親の関係はというと、弟2人、妹2人ともいなくなった。最後まで残っていた妹の1人は昨年に亡くなったと、喪中葉書で知った。
大正はもちろんのこと、昭和も遠くなったと感じる。とくに戦争前の昭和世代はもはや80歳以上なのだから当然か。我々世代も棺桶に片足を突っ込んだと思うしかない。
2024/02/26
