カラファテ(El Calafate)の町はアルヘンティーノ湖(Lago Argentino)の南岸に面している。そのカラファテが氷河見物の拠点となる。
町の名、カラファテとはベリーの実る植物の名であり、パタゴニアを象徴するトゲのある低木である。ナンテンと同じメギ科とかで、黒っぽい実を付け、ジャムにされる。
カラファテの面する湖の名のアルヘンティーノは、その表記を見れば推察できるように、「アルゼンチン」のスペイン語読みである。そもそもアルゼンチンの語源は「銀」、元素記号のAgと同じだと知った。スペインが地域を制服し、銀の入手を目指したことと関係する。
それはともかく、アルヘンティーノ湖は氷河が削り出した湖である。フィッツ・ロイの麓の町が面するビエドマ湖(Lago Viedma)との間に大きな氷河がある。このため、チャルテン(El Chalten)からカラファテに行くには、40号線に戻り、南下した後、アルヘンティーノ湖の東岸から40号線を西に折れ、40キロばかり西に走ることになる。
その移動の途中、ビエドマ湖から流れ出る川を見た。水量が並ではない。その流出口にレオナ・ホテル(Parador La Leona)がある。映画「明日に向かって撃て」(ポール・ニューマンとロバート・レッドフォード主演)のモデルとなった銀行強盗が実際に宿泊したホテルだとか。
しかもそのホテルには、40号線のプレートが飾られている。実は40号線のプレートは路線からすべて消えている。盗み去られたとかで、今回の旅行で実物を見たのはこのホテルに飾られているものだけだった。ではホテルのプレートの出自は。プレート強盗が寄贈したものなのか。
写真、上がカラファテの実(小さく黒い)、次がレオナ・ホテルにある40号線のプレートである。このプレートはホテルに3つだったか、たくさんあった。多分この入口のものが本物だと思えるのだが。一番下がビエドマ湖から流れ出る川(レオナ川)である。
2024/03/04