川北英隆のブログ

地球最南端の町ウシュアイア

今回の旅行の最終目的地はフエゴ(Fuego)島のウシュアイア(Ushuaia)である。プンタ・アレナスから地球最南端の町とされるウシュアイアに行くには、マゼラン海峡を渡らなければならない。
プンタ・アレナスからもフエゴ島への船が出ているらしいのだが、今回は一番距離の短い(だから比較的安定的に船の出る)地点、プンタ・デルガダ(Punta Delgada)から対岸へのフェリーを使った。海の状態によるため、時刻表はないとか。海峡の幅は4キロ程度だから乗船時間は短い。
プンタ・アレナスからプンタ・デルガダまでは170キロ程度、バスがプンタ・デルガダに着くのとほぼ同時にフェリー船が到着した。すぐに乗船できた。トラックと乗用車も乗り込み、フェリーは満杯だった。
海峡は風があったものの強くない。あまり荒れていないマゼラン海峡だったものの、晴天でなかっただけに、「期待に少し近い悪天候」でラッキーだったか。イルカも泳いでいた。
対岸に着き、バスはフエゴ島を南下し、途中で東に折れ、国境をまたもや越えてアルゼンチン側に入った。仲の悪いチリとアルゼンチンがフエゴに南北の直線を引き、島を仲良く?管轄している。フエゴ島では今、石油や天然ガスが産出され、またテスラで有名なイーロン・マクスが衛星通信事業の電波基地を設けるなど、新たな産業も出現しているらしい。
フエゴ島は大きい。フェリーで上陸した後、470キロ程度走り、ウシュアイアに着いた。しかも町の手前には峠がある。ガリバルディ(Garibaldi)峠である。この峠、アンデス山脈の末端に相当する。標高440m程度ながら、フエゴ島の東端まで続く山脈の一部である。
ウシュアイアはビーグル海峡の北側に面する港町である。海峡の向かい側はチリになる。
そのチリ側の島に新しい町ができ、飛行場もある。だからウシュアイアは地球最南端の町ではなくなったらしい。とはいえダーウィンが乗り込んだビーグル号も寄った港として、今でも(今やかな)ウシュアイアは観光地として人気がある。港には世界各国の港に寄港する豪華クルーズ船やロシアの富豪が所有するという船も停泊していた。
写真、上はプンタ・デルガダでのフェリーへの積み込み風景である。羊が車の前を横切っている。中はフェリーから見たフエゴ島である。下はウシュアイアの港で、遠くに大きな客船が停泊している。
20240309プンタ・デルガダの積み込み.jpg

20240309フエゴ島が近づき.jpg

20240309ウシュアイアの港.jpg

2024/03/09


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