安堵山から舗装された林道に下ってマイクロバスと出会い、再び稜線へ上がる。といっても少し登るだけなのだが、途中が展望所になっていて、大塔や大雲取など、紀伊半島南側の山々が見える。当日は黄砂で少し霞んでいたのが残念だった。
稜線に上がり、さらに登ると標高が1200mを越える。冷水山を中心とする果無山脈の中で一番高い稜線部分である。ブナを中心とする落葉広葉樹林が一面に広がっている意味からも、果無山脈のハイライト部分だろうか。
冷水山の手前に比較的大きなピークが2つある。2つ目、1235mの独立標高点ピークは黒尾山と呼ばれている。展望はないが、木の間から冷水山の山頂を初めて望める。
黒尾山から一旦下り、登り返すと冷水山の肩的なピークを越す。さらに高度差にして50mほど登ると山頂だった。
冷水山には一等三角点(1262.3m、点名は果無山)が設置されている。点名からして、冷水山が昔からこの山域の中心だったようだ。展望も良く、北側と南側の山々が見える。着いた時には黄砂が少し深くなり、また日が傾いたため、かなり霞んでいたが。
冷水山からは南尾根に付けられた道を林道へと下山した。道はしっかりしている。途中に岩場混じりの少し急な部分があり、ロープが設置されていた。高度差200m足らずを下りると舗装された林道に出た。最後は木製の3段の梯子がある。この梯子と近くのカーブミラーが目印になろう。冷水山への道標はあるが、周囲の木に紛れている。
小森の登山口を11時40分に出発、林道に下りたのが16時30分だった。
林道ではマイクロバスが待っていてくれた。それに乗り込み、1時間少しかけて湯の峰温泉へと下った。そこに当日の宿が予約されていた。夕食前に世界遺産のつぼ湯周辺を散策した。残念ながらつぼ湯は予約制、かつ大人気のため、外からしか見られなかった。宿の湯はすべすべしていて良かった。
翌日は冷水山から果無の続きを歩くことになる。マイクロバスで前日と同じ地点まで運んでもらい、冷水山に登り直す。30分弱で山頂に戻った。
上の写真は冷水山山頂、下は翌日の石地力山から見た冷水山である。中央奥に小さく見える、山頂の尖った山が冷水山である(多分)。ということで、下の写真には冷水山以降の果無が写っている。
2024/04/03