川北英隆のブログ

円安への警告と対処

円/ドルレートが155円直前にまで下落している。少し前まで(正確な年は忘れたが)100円を超える、つまり90円台に、80円台へと突き進むという説もあった円はどうなっているのか。
何回か書いたように、日本と海外旅行で訪問した海外とを比較し、「あかんな」、「追いつかれ、追い越されるな」と痛感していたから、僕はずっと円安派だった。
思い出すと、2000年頃からそうだったから、円安派としては早すぎた。とはいえ、ある意味で言い訳だが、ついでに通貨分散を唱えた。そして自分自身のポートフォリオにおいて、円以外の資産の割合を上昇させてきた。
それが今になって日の目を見ているわけだが、そうかといって円資産の割合は、日本人だから当然多い。円安が、グローバルに見た上での僕自身のポートフォリオを毀損させているのは確かである。円安をくい止め、円高に転換させてもらうに越したことはない。
では円高を志向するとして、どうすればいいのか。
思うに、今の日本にハチャメチャさというか、遊びというか、自由な発想が極端に少ない。言い換えれば常識的な、誰もが「そやな、当然やな」と納得する発想しかない。もちろん役所にはハチャメチャな発想があってはならないのだが、逆に民間企業は常識や作法にとらわれてはいけない。
大学もそうだと思う。研究開発が常識的過ぎるのではないか。少し見て歩いた分には、「へぇー、そういう発想もあるのなや」との驚きが時たまあるものの、多くは「そんなもんか」の範囲内である。
言い換えれば、日本全体が老人化しているのだろう。もしくは中高生化しているのかもしれない。つまり耄碌しているか、従順なのか、どちらかである。
こういう状態に変化がなければ、そして人口が減少を続けていくわけだから、円安を食い止めることがますます困難になっている。もっとも、ここまで円安になると、僕自身、新たにドルやユーロ資産を持とうという意欲も出鼻をくじかれた感じになるのだが。
とすれば、円をドルに変えずに、円安のメリットを受ける日本企業の株式を円で買うのが次善の策になるだろうか。ここで書いたことを実行しているわけではない。このブログを書きつつ、ふと思ったことのメモである。

2024/04/23


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