切符を車掌に渡し、無人の本黒田駅に降りる。駅前から県道に出て、50mほど南へ歩き、すぐに東に折れる。レンゲ畑の向こうに鋭角的な山が目立つ。当日の山歩きを経て、鋭角的なのは白山であり、その相当奥に小さく妙見山が見えていたとわかった。
かつては裕福だったのか、立派な家の多い村中を南に歩き、大きな瀧尾神社の鳥居を見つつ、自然と丘に向かう。
妙見山を目標とし、尾根道伝いにぐるっと反時計回りに歩くには、前坂の登山口から登ることになる。その前坂の手前に蓬莱峠がある。かつて往来が多かったようで、峠にはお地蔵さんが3体、祀ってあった。今は峠の両側に獣除けのゲートがある上に、峠道は植林の中で暗い。しかも前坂側は急な下りだった。
前坂の村中の道を下っていくと大歳神社の鳥居があり、その横に前坂コース入口の表示と地図がある。白山が行場であり、前坂からの登山道がメインになっていたようだ。
神社の右手側から登山道が始まる。最初は植林の中だが、すぐに雑木林に変わる。コースは明瞭で、表示もしっかりしていて、ハイキング用にできている。ただし行場と思わせる大きな岩が多い。
304mの独立標高点峰を巻く付近で西脇方面の展望が得られる。木の間から白山の姿が見える。南側から登ってくるルートを分け、もう一登りすると397mの三角点の北側を巻くようになる。
巻き終わり、尾根に戻ると、右手に三角点への尾根道がある。それを往復した。松混じりの広葉樹林の中に三角点(397.0m、点名は南山)があり、「とがのお」の名札があった。
白山へのルートに戻り、緩やかになった尾根を歩く。途中、北側の瀧尾神社から上がってくるルートを分ける。ピークを1つ越し、南側からのルートを分けると大きな岩が出てくる。その岩を巻きつつ、最後に急登して白山(510m)の山頂に出た。
山頂は大きな岩の上にある。三角点はない。前坂コースの入口には白山について「素晴らしい展望」と書いてあったが、今は山頂付近の灌木の背が高くなり、「素晴らしい」とは言えなくなっていた。
写真、1つ目はとがのおの山頂と三角点(右下)である。2つ目はとがのおの少し先から見た白山方面である。真ん中が白山であり、左右にピークを従えていると書きたいのだが、左に見えるピークは白山よりも高い。3つ目は白山の山頂である。
2024/04/27