近鉄の榛原駅を北口から出る。線路の北側を歩くほうが町を簡単に抜けられる。福地岳を正面に見ての歩きだった。先週に訪れた「あぶらや」を北側に見て線路の南側に移る。線路の南側にやはり道がある。
宇田川浄化センターを過ぎ、右に折れて坂を上がる。国道を横断し、集落沿いの道を上がっていく。美榛苑(みはるえん)へは20分ほどだった。
美榛苑の駐車場横の道を上る。最上部に出ると額井岳から香酔山、貝ヶ平山、鳥見山の展望がよかった。それを楽しんだ後、南西に伸びる林道に入る。舗装されているが、ほとんど使われていないようで、周りの杉からの落ち葉が多い。
林道が鞍部を越えるすぐ手前、左側に尾根への取り付き口がある。そこから福地岳の南西尾根の登りが始まる。植林の中、道はしっかり踏まれている。この付近の山の特徴だろうか、スズランが何本か芽吹いていた。
最初は比較的急だが、稜線がはっきりしてくると、傾斜が緩む。もっとも道の横に植林用の古いネットが張られていて、邪魔だった。落葉広葉樹が出てくると山頂が近い。
山頂は落葉広葉樹に囲まれていて展望がなかった。三角点(521.0m、点名は福地)がある。
山頂からの下り方に迷った。戻るのは芸がない。できれば山頂の南側に下りたかった。事前に調べたところ、南側に踏み跡がありそうだったので探したのだが、はっきりしない。「まあいいかと」かすかな踏み跡らしきものを南へと下った。落葉広葉樹の多い急斜面だった。
しばらくして小さな尾根の上をたどるようになると、踏み跡も少しは明瞭になった。林道に下りた。登る時、鞍部まで歩いた林道の続きである。
次の下り口を探したが、林道の下は植林かつ急な斜面だった。標高差は山頂から林道までの倍くらいある。次の予定もあり、余計な労力を使いたくなかったので、林道を西へと歩くことにした。最悪はそのまま行きと同じ道を戻ることになる。もしくは南に集落(高倉地区)があるので、ひょっとしてそれに下れるかもしれないと思った。
実際は、高倉地区の西側に伸びる緩い尾根上に道があった。最近はあまり歩かれていないようなのだが、踏み跡が続く。最後は高倉地区の村落のすぐ西側に出た。最後の部分だけ笹で踏み跡が隠れていた。榛原駅を出て1時間30分弱かかった。
後は先週歩いた国道369号線を歩き、榛原へ戻るだけだった。
上の写真は額井岳(右)から鳥見山(左)への展望である。美榛苑が額井岳の下に写っている。下は福地岳の山頂である。
2024/05/12