形式主義すぎるねえ
故あってSBI証券に口座開設を試みている。「何の故や」と問うこともないほどに理由は明確だろう。SBI新生銀行の口座と証券口座の紐付けである。そうすれば銀行口座がいろいろと便利かつ有利になる。
昔、郡山に三和銀行の支店があった。父親は三和銀行の口座を開いていなかったか、開いていたとしても名目的な預金があった程度だと記憶している。「大きい銀行は不親切だから」と、三和銀行と取引しない理由を語っていた。
それと同じで、何回も書く某シミ友銀行は庶民に不親切である。京都に住む個人が銀行と取引するのなら、地元の地銀か信用金庫だろう。そして今では、ネット銀行という道も開けた。
話が逸れた。ネット銀行をより便利にするため、わが家は銀行と証券会社の組み合わせを再構築している。
その一環としてSBI証券に口座をと考えたのだが、まず不安を覚えたのは口座開設システムのちゃっちいことである。住所入力を自動で入れると「未入力」扱いされる。「住所にふりがなを」と要求してくるのに、ふりがなに文字数制限があり、それに引っかかった。「京都の長い住所を知らへんのか」と言いたくなる。
何とか関門をくぐり抜けたと思ったら「規約を読み、同意せよ」との、次の関門が待っていた。というのもその規約が100ページ以上ある。読まないことには同意した欄にチェックを入れられない。
読んだことにして同意したのだが、誰が細かい字の規約を100ページ以上も読むのだろうか。「小説やあるまいに」と思う。形式主義である。そもそも規約を読むために必要な最低限の時間をシステムに設定していないのも変というか、「読まないに違いない」との暗黙の前提がある。
そういえば保険の約款の文字が細かすぎるとの批判があった。今でも多分そうだろう。こういう規程類においては顧客と企業とが対等の関係にあればいいだけだ。それを監督官庁が保証してくれれば何も文句を言わない。電車の切符の背後にある運送約款的な制度にすればいいだけではないだろうか。
誰も責任を取りたくないというのが今の世の中なのだろう。多分ね。
2024/05/15
