川北英隆のブログ

南都銀行本店の移転

5/21に高校時代のラグビーの思い出を書いた。何故かしら、その日は奈良の話題に花が咲いた。2人、奈良県人がいたからだろうか。その花の1つが南都銀行である。本店が移転するとか。
南都銀行のHPに入れば見つかるが、南都の本店は重厚な建物である。「大正15年(1926年)4月、奈良郵便電信局跡地に旧六十八銀行の奈良支店として竣工された」とある。そこで、「奈良支店って何や、六十八銀行とは」となるだろう。
六十八銀行の正式名称は第六十八国立銀行である。昔あった第一勧業銀行の「第一」が代表だ。今でも四、十六、十八、七十七、八十二、百五、百十四の番号が残っている(ネットで確認した)。
それで、六十八とは、68番目に設立された国立銀行(国の法律に基づく銀行)の意味である。以前に書いたと思うのだが(ファイルが手元にないので書いたかどうか、確認できない)、この第六十八銀行は郡山が本店だった。
その支店が奈良にでき、重厚な石造りの建物もできた。南都銀行のHPには、建物は「長野宇平治博士の設計監理、施工は大林組、外壁には岡山産の花崗岩と褐色の煉瓦を使用、鉄筋コンクリート造の3階建(一部4階建)地下1階の建物」とある。さらに「奈良唯一の壮麗な外観のギリシア様式建築」とも。
中高への通学時(国鉄奈良駅から30分くらいだったか、行き帰りとも歩いていたので)、南都銀行の建物の前を通ることが多かった。かつて駸々堂という奈良で一番大きな本屋があり、帰りにはよくそこに寄り道をしていたのだが、その斜め向かいが南都銀行の本店だったこともある。
本店があるのは三条通と東向き商店街が交差する場所、観光すればわかるが、要するに奈良の中心である。場所が場所だけに、今の南都銀行本店の重厚な建物は似合っていない。それどころか建物が大き過ぎ、銀行の前だけ明かりが消えた感じもする。
だからか、また建物内部が現在の通信環境になじまないからか、残念ながら本店を移転するらしい。5/21に書いた会合で初めて知った。南都銀行の戦前の石造りの建物は、国の登録有形文化財なので、移転後も残るとか。周囲に増築された部分が建て替えられるらしい。
変わる前に一度行く必要がある。その後の変化を確認する意味も含めて。って、もう建て替え工事が進行中、終盤なのかな。

2024/05/23


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