草木も眠る丑三つ時ではなかったが、布団を少し掛けて眠りに陥りつつあった頃、玄関のチャイムが鳴った。かなり以前、その夜中のチャイムで力仕事を依頼されたことがある。そこで今回も警戒態勢に入った。
まだカミさんは寝ていなかったのか、チャイムに即座に反応して玄関に出向いた。ドアが開き、訪問者の声が少し聞こえた。その瞬間、ひょっとして嬉しい知らせではないかとの予感がした。
カミさんが戻ってきて、「蛸の訪問者だった」と、予感どおりというか、予感以上の知らせをもたらしてくれた。
訪問者のY家の旦那さんの趣味の1つは海釣りだとか。朝起きて聞くと、和歌山に行き、蛸の収穫を得たらしい。その分前が夜の訪問者だった。
朝、蛸の写真を撮った。夜、蛸を食べた。最近の蛸は高い。久しぶりに蛸の酢の物を食べ、夜は違う「余は満足である」。こんな夜中の訪問者なら、たとえそれが真夜中だったとしても、歓迎したいと思う。
写真はその訪問者、蛸である。中小2匹いた。
2024/05/27