川北英隆のブログ

大阪の言葉の乗り

昨日、夕食を食べながらテレビを見ていたら、大阪のおっちゃんとおばちゃんのフレーズが紹介されていた。今でも聞くのや、久しぶりに聞いたのが混じっていた。登場する役者の関西弁に時々東京訛が入って聞き苦しかったものの、面白かった。
今でも居酒屋なんかで使う言い回しに、「(タイでもマグロでもいいのだが)今、釣りにいってるのとちゃうか」とか「(主に刺し身に対して)生きとるな」がある。前者は注文した品物がなかなか出て来ない時、後者はつまんだ魚を落とした時である。
「難儀やな」もあった。番組ではおっちゃん言葉になっていたが、女が使ってもいい。相手の行動が予想外だったり、ちょっと困った時とかに、半分茶化して使うことが多い。
女言葉に「薬や思うて食べ」というのがあった。番組ではピーマンとかレバーとかに対して使われていた。子どもの頃、聞いたことがあるようには思うが、あまり言われなかった。なんでも食べたからか。
「橋の下で拾うた子や」は、時々聞かされた。同じバージョンで、「百貨店で買うた」というのもある。
「ウシになる」というのはよく言われた。食べたすぐ後でゴロゴロしようとする、間髪を入れずに「ウシになる」が飛んで来た。
記憶にないのが、パトカーや救急車のサイレンが聞こえた時、「あんたを迎えに来たのとちゃうか」である。奈良に住んでいた子供の頃、パトカーや救急車が珍しかったせいもあろう。
おばちゃんが「昔はしゅっとした美人やった」と言うのも覚えがない。大阪と比べて奈良県人には、そこまで自己顕示欲がなかったからかも。
ということで、関西と関東では文化が違うと思う。吉本的な番組のベースが関西では日常生活にあるわけだ。

2024/06/26


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