今回のラダックのツアー、売りの1つがインドの鉄道に乗ることだった。とくにシムラーへの鉄道は狭軌の山岳鉄道であり、世界遺産になっている。
ニューデリーに1泊して、翌朝早くに駅に向かった。大きな駅で人が多い。トゥクトゥク型のタクシーや自家用車が雑然とする駅の東側で降り、手荷物をプラットホームまで運んでもらうための交渉を現地ガイドがするのだが、これがなかなかの手間らしい。
駅に入ると(現地ガイドの案内だったため、個人旅行のときにどうするのかは不明)、人混みである。跨線橋も人が多い。と、我々の乗るカルカ(Kalka)行きプラットホームへはエスカレーターがあった。列車(電車)も予定通りに入線し、発車した。
乗った車両は指定席、冷房付き、弁当付きだった。(線路沿いは文字通り)ゴミゴミとしたデリーを出るまで走りがゆっくりだった列車だが、その後は快調に走る。「インドの鉄道は線路が傷み、いつ脱線してもおかしくない」と客死したF氏から聞かされていたのが嘘のようだった。路線によるのかもしれない。
列車はデリーからチャンディーガル(Chandigarh)を経由し、カルカに向かう。チャンディーガル付近はインドの穀倉地帯のようで、「豊か」との印象を受けた。ヒマラヤの山麓にあり、降水量が多い。田植えも行われていた。
チャンディーガルから先は丘陵を上がる。すぐにカルカに着く。デリーから約4時間、少し遅れた程度である。これもF氏のインド鉄道に対する感想と異なっていた。
カルカでシムラー行きの山岳鉄道ら乗り換える。カルカ駅の標高は600m程度、シムラー駅は2000mある。その間の急斜面をジグザグとディーゼル機関車に引かれた「トイ・トレイン」と呼ばれる狭軌の(日本の狭軌よりも一段と狭軌?)列車が登っていく。距離は96キロとのことなのだが、当日は5時間近くかかり、17時に着いた。これでほぼダイヤ通りらしい。単線のため、途中駅で下っていく列車を待ち合わせがある。
シムラー駅に着く直前から激しい夕立になった。17時は違うか、一時はどうなることかと思ったが、駅舎を出る頃に上がった。ホテルは車両通行制限のあるメイン通りに面していた。植民地時代のイギリスの保養地だったから、家並みが美しい。
写真、上は入線してきたカルカ行きの列車、下はすれ違った下りの列車である。
2024/07/28