川北英隆のブログ

スピティ川に入る

カルパ村のホテルから少し下り、村のチベット寺院とヒンズー寺院とを見学した。カルパ村では2つの宗教が併存している。ヒンズー寺院では彫刻を修復(彫り直し)していた。チベット寺院ではお婆さんが熱心に祈っていて、門番のようだった。
カルパ村から下って国道5号線に戻り、サトレジ川の遡行の続きになる。支流の大きな滝やヒンズー寺院を見つつ走る。実は今回の旅行で、中国との国境(潜在的な国境紛争地域)に最も近づいた瞬間でもある。
その象徴がサトレジ川に、インド側の大支流スピティ川が合流する標高2500m地点である。サトレジ川は北東に曲がり、中国国境へと続く。スピティ川は北西のインド領側から合流する。
国境紛争地域まで1.5キロ程度、見ると地道がサトレジ川沿い上流に向かって付けられているが、その入口に「侵入禁止」と書いてある。その道路の先にチベットの峰々の一端が見えていた。
国道は合流点でサトレジ川を渡り、スピティ川の峡谷を高巻くため、道はジグザグに斜面を登っていく。ナコ村(標高3650m)でチベット寺院とエンドウ豆やジャガイモの畑を見学した後、その日はスピティ川の大きな村、タボ村(標高3300m)のホテル(ゲストハウス)に宿泊した。
翌朝、タボの丘にある洞窟群と村中のチベット寺院を見学の後、上流部に向かい、岩の上に建てられたダンカル寺院と、その奥にあるラルン寺院を見学した。その日の宿泊はスピティ川の中心的な村、カザ(標高3650m)だった。途中に立ち寄ったラルン寺院の内部は良かったのだが、写真禁止だった。
カザの手前から、スピティ川沿いには土柱が目立つようになる。土石の堆積地層が多い。雨がそんなに大量に降らないため、大きな岩の下に土の層が柱のように残り、土柱の地形を形成している。
写真は上から順に、サトレジ川とスピティ川が合流する地点に架かる橋、スピティ川の峡谷をはるか上から眺めた光景、ナコ村の畑と寺院の風景、岩の上に建つダンカル寺院、スピティ川沿いの土柱である。
20240731合流地点.jpg

20240731スピティ川.jpg

20240731ナコ村.jpg

20240731ダンカル寺院.jpg

20240731土柱.jpg

2024/07/31


トップへ戻る