川北英隆のブログ

ザンスカールの寺院巡り

パドゥム(Padum)はラダックの奥地、ザンスカールの中心である。中心ではあるが、小さな村と言うのが正しいだろう。ちょっとした盆地に位置している。標高3550m程度、周囲を5000mから6000m程度の山々に囲まれている。
そのパドゥムのゲストハウスに3泊し、数ヶ所のチベット寺院と王宮跡を見学した。奥地だから、なかなか行けない。そのため3泊、実質2日を使い、たっぷりと文化を訪ねるツアーになっている。
そもそも5000m前後の峠を越えないとザンスカールにはたどり着けないようだ。ザンスカールからラダックの中心の町、レーへはインダス川の支流、ザンスカール川が流れ込んでいるのだが、車が通れるのかどうかという不安定な道である。しかも冬には川も凍るとか。
かつて王宮はザンスカールに2個所あったらしい。パドゥムと、パドゥムから北東へ30キロくらい離れたザンラ村である。現在、パドゥムには王宮跡はないらしい(調べたが出てこなかった)。
ザンラ村の王宮跡は東ヨーロッパに住んでいる末裔(プリンス)が建物の修復を根気よくやっている。将来、ホテルにしたいようだった。ヒマラヤ末端の山々とザンスカールの盆地が見渡せるため、ホテルになれば素晴らしいかな(もちろん一通りの設備が必要ながら)と思えた。プリンスの奥さん(東ヨーロッパ系?)も手伝っていた。
寺院は何箇所も見た。名前だけ書いておく。キーロンから来る南の道沿いではバルダン寺院、ギャワ・リンガ磨崖仏、北東へと流れるザンスカール川沿いではカルーシャ寺院、トンデ寺院、ザンラ寺院(尼寺)、北西のザンスカール川の支流ではゾンクル寺院、サニ寺院である。サニ寺院では祭の前日のため、踊りが披露されていた(練習?)。
印象の残った寺院は2つある。1つはバルダン寺院である。ザンスカール川の上流部、ツァラップ川沿いの岩の上に建っている。要塞を兼ねていたのだろう。もう1つはザンスカール川の支流脇の岩場に建てられたゾンクル寺院である。高僧が修行した岩の洞窟(パンチェン・ナローパの瞑想場跡)が奥の院になっていた。
写真は上から順に、ザンラの王宮跡、ツァラップ川沿いのバルダン寺院、ゾンクル寺院の奥の院(中央上、岩陰にある小さく白い部分)、奥の院に祀られるパンチェン・ナローパの像、サニ寺院での祭り、トンデ寺院から見たザンスカールの盆地とヒマラヤ末端の山々である。
20240810ザンラの王宮跡.jpg

20240810バルダン寺院.jpg

20240810ゾンクル寺院奥の院.jpg

20240810奥の院のナローパ像.jpg

20240810サニ寺院での祭.jpg

20240810トンデ寺院からの展望.jpg

2024/08/10


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