川北英隆のブログ

スンダ・チュン寺院からレー

ラマユルに泊まった翌日、レーに向かった。ラマユルもレーも見るべき場所があるものの、今回はほとんど訪ねなかった。というのも、参加者の多くが「レーはすでに旅行している」状況だったから。
一方、ラダックやザンスカール方面の道の整備が進んでいる。キーロンからザンスカールに入った道路も、ザンスカールからラマユルに出た道路も、峠越えの箇所は2020年に完成したばかりらしい。ラダックはインド、パキスタン、中国の国境が定まっていない。現在の国境は、暫定的、実効支配的なものである。だからインドとして現在の支配権を強固にするため、また住民に不満を生じさせないために、道路の整備が欠かせないようだ。
その道路整備のおかげで、比較的容易に行けるようになった1つがスンダ・チュン寺院である。その寺院に寄り道してレーに向かった。
ラマユルからの道は幹線道路であり、舗装されている。まずはインダス川を遡り、ザンスカール川との合流地点に出た。その2つの川の色が異なっていた。ザンスカール川は雪解け水の量が多いのか茶色く濁り、それに比べるとインダス川は少し青かった。
合流地点からはザンスカール川を遡り、途中で西から流れてくる支流沿いの道に入った。整備されたとはいえ、勾配のきつい山道が続く。ツアーに使っているのは四輪駆動車なのだが、1台の調子が途中で悪くなった。最後まで何とか乗り切ったが。
しかも小さな落石が眼の前であった。アイベックス(カモシカる類似のウシ科の動物)が崖の上を歩き、石を落としたためである。おかげで貴重な姿を写真に収められたが。
何とか到着したスンダ・チュン寺院の標高は3900m近くある。合流地点から800mくらい上がった計算になる。寺院自身は、今回訪問した中でもトップクラスの内容だった。とくに立体曼荼羅(菩薩などの塑像で飾られた曼荼羅)が良かった。
スンダ・チュン寺院から合流地点に戻り、インダス川を再度遡行し、15時過ぎにレーに着いた。レーは大きな町だった。空港もあるからインド軍の拠点でもある。
その中心部付近のホテルに泊まり、小休止の後、町の散策と買い物に出かけた。メインの通りはすっかり観光客向けになったとか。しかし一歩裏通りに入ると、昔のレーの建物が残っている。その通りの先、小高い丘の上に旧王宮があった。
写真は上から順に、インダス川とザンスカール川の合流点(手前がインダス川の流れ、左手からザンスカール川が流れ込む)、上部から見たスンダ・チュン寺院(奥に上がってきた道路も)、スンダ・チュン寺院の立体曼荼羅、レーの王宮とその丘である。
20240811インダストザンスカールの合流点.jpg

20240811スンダ・チュン寺院.jpg

20240811スンダ・チュン寺院の立体曼荼羅.jpg

20240811レーの王宮の丘.jpg

2024/08/11


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