川北英隆のブログ

インド経済に思う

インドの旅行は2回目だった。最初は2018年12月、おおよそ6年前にミャンマーとの国境(インパールとコヒマ、州ではマニプルとナガランド)に行った。その時、中心部はデリーの一日観光だけだった。今回は中国とパキスタンの国境地域とデリーの一日観光だった。
そういう具合だからインド経済を語る資格に乏しい。とはいえ、まったく見なかったわけでもないので、今回の印象を簡単に書いておきたい。
まず思ったのはデリーの進化である。6年前はもっと雑然としていたはずだが、今回は少しスカっとしたと思えた。この関係では、地下鉄というか高架電車というか、その公共交通機関が目立った。
調べると、デリーでは次々に地下鉄が完成し、今後は郊外に延長されるようだ。空港からデリーの中心部へも地下鉄が利用でき、120円くらいだとか。ただし日本と違って荷物検査などがあるそうだが。
デリーからは列車(電車)を使い、インド北部へと移動した。速さと正確さは最初のブログに書いたとおりである。インドでは一番信頼できる路線だとか。とはいえ、今後はこのような「信頼できる列車」が増えることを予感させた。そういえばデリー駅にはエスカレーターがあった。これもインド経済の進化の証のようだ。
人口はさすがに多い。老人が少なく、若い世代が目立った。20年ほど前の上海旅行が思い出される。とはいえ何を稼ぎとしているのか。ツアー旅行者が接するのは定職を持った人達がほとんどである。山間部に行けば農業がある。だから経済の実態は不明である。
そのインド経済の一端は道路工事に見られた。インドの失業対策、貧民対策を兼ねているのかもしれない。家族が全員で道路工事のため、テント生活している風景も方々で見られる。カースト制度、貧富の格差、これがインド国内の大きな問題だろう。
対外的にはパキスタン、中国との関係だろう。国境問題に加え、パキスタンとは宗教問題がある。中国とは、セイロン(スリランカか)をはじめとする周辺国の取り込み合戦がある。後者の問題は日本、アメリカなどと同様なのだが、インドの場合、周辺国との間に陸の国境がある分だけ、余計に複雑である。
しかもインドは実は中国と同様、多言語国家である。それへの対応として英語が公用語になっている。もっともインドの英語には訛があった。といっても英語は英語、これがインドのグローバル化に役立つ。すでに役立っているのだが。
インド経済が何の支障もなく順調に成長するとはかぎらない。とはいえ、成長の下地は完備しており、その実現に向かって進んでいるのも確かだとの印象を受けた。

2024/08/16


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