気象庁のデータで夏の気温を調べるついでに、京都と奈良の比較もした。どちらも盆地の中にあり、京都に負けないくらい奈良も暑かったとの子どもの頃の記憶があったから。結果は、京都のほうが暑かったが、大差なかった。
1970年頃まで、言い換えれば僕が京都での下宿生活に入る頃まで、最高気温、最低気温、一日の平均気温とも、京都のほうが1度程度高かった。これは当時の奈良の気象台が市内の北の外れ、平城(なら)山の麓に位置したことが関係するのかもしれない。
その70年以降、状態が変わった。京都の最低気温が奈良よりも1.5度程度高くなった。つまり、70年頃までと比べ、京都と奈良の差が0.5度程度開いた。京都の都市化が進んだからか。
一方、最高気温の差は70年頃までと比べ、少し小さくなり、京都のほうが0.8度程度高い状態になった。つまり、差が0.2度程度縮まった。一日の平均気温は、最低気温の差が開いたこともあるのだろう、京都のほうが1.2度程度高い状態になった。
それがもう一度変化している。2017年に奈良の気象台が奈良市内の南側に移ったからである。その結果、最低気温は1度程度、最高気温は0.5度程度京都のほうが高い状態に、一日の平均気温はその中間の状態に変わった。
京都の夏の気温が高いのは、奈良盆地は完全に山に囲まれているのに対し、京都盆地は南西側が比較的低く、大阪側から都市化した空気が夏の季節風によって流れ込むからかもしれない。暑さ自慢をしても仕方ないのだが。
2024/09/06