川北英隆のブログ

観光公害を逆手に

何回か書いたオーバーツーリズムに関して、オーバーどころか、もはや観光公害に達した。錦が超満員なのは当然のこと、夜の京都の中心部を歩くと、多くは外人である。差別するわけではないが、慣れない者として少し怖い。
以前にも書いたと思うが、外人が日本に入国する時、1万円くらい徴収しても文句はないだろう。是非とも選挙の公約にしてほしい。
幸いなことに日本は島国だから、海外からの拳銃などの持ち込みには制約が大きい。とはいえ刃物くらいは日本国内で簡単に調達できる。それで通勤電車や新幹線に乗られたら「どないするねん」である。警備の強化費として1万円でも安い。
しかも、外国からの観光客が京都の狭い道路を占拠している。南北に走る車が錦を横断するのに(というほどの広い通りでもないのに)難儀している。歩いていても、「どいてんか」と心の中で叫びたくなるほどだから。
つまり外人が、日本の道路というインフラを我が物顔に使っている。鉄道もそうである。それに日本人が閉口しているという構図と思えばいい。その外人は日本で税金を払っていない。だから外人からインフラ使用料を徴収しても罰が当たらないどころか、当然である。むしろそれでも感謝されるだろう。
今や海外からの観光客の数は月300万人に達している。1万円を徴収すれば年間3600億円、2万円なら7200億円になる。東京大学の年間予算が2500億円程度らしいから、2万円を徴収すれば日本の国立大学が潤い、授業料を値上げする一方で奨学金を弾むことが可能となる。研究の質が上がり、学生も喜び、奨学金をもらうために勉強もする。万々歳だ。
しかし、日本の行政は業者しか向いていない。旅行関係業者の経営を潤すため、海外からの観光客の数を制限しかねない政策をいみ嫌う。
でもその政策は足元しか見ないものだ。海外からの観光客に未来永劫、日本に来たのを喜んでもらうにはインフラを整えるのが先決であり、そのためには今の入国時にインフラ代金を支払ってもらわないといけない。
富士山にしろ、上高地にしろ、また神社や仏閣にしても、人数を制限することで、それらの日本の宝の真の姿をゆったり楽しんでもらい、将来も美しい姿を見てもらうのが本来である。そのためには入域料を徴収するのが正しい。
海外から入れるだけ入れて、後は荒れようが壊れようがどうでもいいというのは、上質の水も空気もタダだと思っていた1960年代、70年代の日本の姿のままである。成長していないというか、嘆かわしいとしか思えない。イヌやネコでも(ってゴメンやけど)、成長するのににゃー。

2024/10/15


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