黒井駅を降り、駅前の道を北へ歩く。黒井川を渡り、300mほど先の交差点を東に折れる。興禅寺の道標がある。すぐ北側に興禅寺らしき建物が見える。古びた山門があるのだが、その道には入らず、道標に従った次の交差点を北に折れた。
寺の東側に出た。堀と石垣のある立派な寺である。春日局の出生碑が堀の向こうに建てられている。石橋が老朽化したらしく、建設工事用の仮設橋を使って寺に入った。寺は無住ではないのだが、本堂などは開いていなかった。仁王門を見る限り、中も多分立派なのだろう。
寺を出て堀沿いに西へと歩くと学校にぶつかる。そこを北に上がると登山口だった。駐車場には5台だったか車が停まっていた。黒井城址の見学者のようだ。
登山道は2つある。迷ったが直登でない道(左側の道)を選んだ。植林の道を登るにつれ、広葉樹が出てくる。南側に向山、黒頭峰、篠山の三嶽方面が見えてくる。「石踏の段跡」の門を過ぎるとすぐに山頂部である。
東曲輪跡の石垣を見て天守部分に上がる。木が刈られ、三の丸、二の丸、天守と続く。三角点(356.8m、点名は城山)は天守部分にあった。北には、当日の目標である五大山の岩肌が見え、思っていた以上に大きい。一方の千丈寺山は城山よりも背が低いことから、埋もれるように見えていた。
問題はその千丈寺山への道である。天守からざっと見たが、よくわからない。天守の石垣の下、西から北にかけて踏み跡らしきものが見えたので、それへと下りた。踏み跡を北へ回り込むと、深い草の中に稜線へと下る踏み跡がある。それをたどりって下っていくと、草と灌木が少なくなり、やがて踏み跡が明瞭になる。ただし傾斜がきつい。
岩場の横を通り、ようやく普通の山道になる。アップダウンを経た後、千丈寺山への登りになる。ピークを巻く道もあるらしいのだが、あまり明瞭ではなかった。
最後に急な斜面を20、30mほど登り、千丈寺山の山頂(346m)に着いた。落葉広葉樹と松の混じった林の中で、展望は皆無である。三角点はない。山頂の標識は半分消えかかっていた。
上の写真は五大山から見た城山(中央)と千丈寺山(右側の少し尖ったピーク)である。2枚目は城山山頂、後ろに五大山方面が見える。3枚目は千丈寺山山頂である。
2024/10/30