千丈寺山のピークにはとくに何もない。名札を確認してすぐに五大山を目指した。
千丈寺山の下り始めは、鋭鋒だけあって急だった。そのうち緩やかになるのだが、再び急激な下りになった。北の市島町と南の春日町を結ぶキレット状の鞍部である。土が脆くて滑りやすい。
鞍部に何とか着き、急な斜面を登り返す。こちら側は比較的歩きやすいものの、高度差100m以上の比較的急な斜面である。
平らで周囲が伐採されたピークに着く。三角点(363.8m、点名は稲塚)がある。ピーク名をヨコガワ峰というらしいが、何も表示がなかった。
ヨコガワ峰から、しばらくルートが西を向く。緩やかに下った後、今回最長の登り(高度差250m弱)となり、五大山の前衛である三日月山を目指す。山頂手前に巻き道があるが、そのまま登るのが早そうと思い、使わなかった。
三日月山の山頂は広く、切り開かれている。とはいえ背の高い広葉樹と松などの林に囲まれているため、展望がない。
この山頂は中央分水嶺に位置している。西側は瀬戸内海に注ぐ加古川の流域、東側は日本海に注ぐ由良川の支流(竹田川)の流域である。この地理的な位置を観光資源にしようと、丹波市は「分水界の径」を整備している。今回の後半は、この分水界の径を石生駅まで歩くことになる。
その前に、まずは五大山を目指す。三日月から森林の中を北に下り、登り返した。岩の目立つ登りだった。五大山の三角点(569.1m、点名は白毫寺)もちょっとした岩の上にあった。
南側の展望が得られるので軽い昼食にした。今年4月、ヒカゲツツジの群落が見事だった向山が大きい。今日登ってきた城山と千丈寺山も見える。とくに城山は山頂部の城跡が目立っているため、それとすぐにわかった。
上の写真は城山から見た五大山の山域(中央付近の光の当たった山)であり、真ん中のピークが五大山、その左隣りにある丸いピークが三日月山と呼ばれている。三日月山の手前に、左に傾いたような千丈寺山の先鋒が見える。五大山の右奥には、ややこしいのだが五台山の双耳峰がある。下の写真は五大山の三角点である。
2024/11/01