川北英隆のブログ

茶臼山から笠間峠を経て下る

茶臼山からどう下るかは決めてなかった。稜線を南西に歩き、笠間峠に出れば下れることだけは確認していたのだが、稜線に踏み跡があるかどうか。
山頂から稜線への道はなかった。草地に戻り、アンテナ施設の管理用の車道を下った。車道は一度稜線に出るが、そこからの踏み跡は薄く、かつ畜産業の糞尿の廃棄場にもなっていた。踏み跡をたどる意欲がわかなかった。
そのまま車道を下り、畜産用の建物の前を通り過ぎ、分譲別荘地のアップダウンを歩きつつ、県道の笠間峠を目指した。
笠間峠は県境にある。県道ながら、ほとんど通行のない車道の様相で、歩いて下って何の問題もなかったのだが、まだ3時間弱しか歩いていないうえに、昼にも早い。そこで旧笠間峠まで行くことにした。
県道の笠間峠から旧笠間峠までは稜線の西側に古い作業道がある。工場(東和機械)横の入口は草や笹で道が隠れ気味だったが、少し歩くと明瞭になる。すんなり旧笠間峠下の人家に出た。峠と呼ばれる集落である。
笠間峠の案内板がある。東大寺二月堂のお水取り(修二会)用の松明の材料(桧の板)を運んだ道であり、かつては旅籠もあったと書かれていた。峠の集落にはそれらしい雰囲気があった。
峠まで歩き、偵察すると下れそうだった。峠の南側の稜線には草地もあり、展望が得られる。小春日和を楽しみつつ、少し早目の昼食にした。
昼食後、旧笠間峠から下った。修二会の道らしく、整備されていて、茶臼山への道よりも良かった。ただし一箇所、倒木のミズナラが道を塞いでいて、それを越えるのに少し苦労した。M君が後で調べたところ、24年の修二会には松明の材料を電車で運んだらしい。高齢化の影響である。このため、旧笠間峠道の整備が行き届いていないのかもしれない。
旧笠間峠道をほぼ下り切ると新しい笠間峠を越えてきた県道と合流する。坂之下という立派な集落を通り、国道165号線に出る。
国道を横断し、ほぼ直線的に赤目駅に戻る計画だったが、宇陀川を渡る橋が工事中だった。北東に国道を歩き、行きに歩いた県道を使って宇陀川を渡り、赤目口駅に戻った。全行程、5時間だった。
上の写真は峠の集落であり、中央奥に旧笠間峠がある。下はその笠間峠である。
20241110峠の集落.jpg

20241110旧笠間峠.jpg

2024/11/10


トップへ戻る