川北英隆のブログ

高校の同窓会といろいろ

昨年に続き、高校の同窓会に出席した。50名近い出席者がいた。人数としては同窓会史上最高のように思えた。
去年はまだコロナ明けの直後だった。今年はコロナの影が薄れている。しかも僕らの学年は来年、後期高齢者の仲間に入る。誰かがそう解説していた。
1学年150名の高校である。現時点で連絡がつくのは、そのうちの2/3くらいかもしれない。とすれば、実質的に約半分が出席したことになる。
後期高齢者になればぼちぼち寿命だし、健康寿命が尽きるのはもっと早い。僕らの父親の年代が生きたのは80年間くらいではなかろうか。そう考えると、「一度くらい、永遠の別れを兼ねて出席し、懐かしい顔でも見ておこうか」と目論んだ同級生が何人かいたはず。
多分その一人が、お父さんが僕らの高校の数学の先生だった同級生、KN君である。高校を卒業して初めて同窓会に出席したと話していた。遠くに住んでいるのかといえば、住所は奈良盆地の南である。そんなに遠くない。
「先生はお元気」と質問したところ、25年ほど前、70歳代で亡くなられたそうだ。顔が逆三角形の先生で、いかにも頭脳明晰な印象を与えていた。
昼の時間帯の同窓会だったこともあり、6人ばかりで近くの喫茶店に入り、好き勝手なことを喋った後、帰途についた。近鉄に駅に向かい(どういうわけか6人とも同じ方向だった)、奈良のメインストリートの東向通りで僕は葉付き大根を買った。奈良の奈良漬(京風奈良漬ではない)は行きにゲットしていた。
持参していた買い物袋に大根を入れ、電車に乗るのだが、いかにも戦後の買い出しの雰囲気である。今までなら「奈良は田舎の古都やさかい、奈良市の目抜き通りでも大根を売ってるで」と吹聴できたのだが、今年の東向通りは観光客であふれていた。
6人の誰かに言われ、葉っぱを丸めて袋の中に隠すようにし、駅に向かった。確かに電車の中で邪魔でもあるし。

2024/11/17


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