多紀アルプスとは、丹波篠山の北側にある山である。標高700m台の山ながら、岩場もあり、かつ急で、「登った」との印象を与えてくれる。実は目立つピークが3つあり、そのうち2つを1986年の正月に歩いた。今回、残る1つを含めて3つを歩いてきた。
今回の目標だった主要ピークは、東から順に、小金ヶ嶽、三嶽(みたけ)、西ヶ嶽である。もう1つ、小金ヶ嶽の近くに畑山というピークがあるので、それも歩くことにした。
最寄り駅は福知山線の篠山口である。バスの便は悪い。少し考え、行きは小金ヶ嶽の登山口、火打岩(ひうちわん)までタクシーを使うことにした。1986年にはバスがあったのだが、今はない。調べると乗合タクシーがある。しかし朝の出発時間が早すぎるし、さすがにコミュニティ・タクシーはまだ使ったことがない。
火打岩の村落から、三嶽と小金ヶ嶽へのルートが分かれる。今回は岩屋橋を渡り、谷沿いに小金ヶ嶽へと向かった。沢沿いの道を詰めると福泉寺跡に出る。東に歩くと、すぐに畑山(595m)の分岐がある。寄り道をした。
分岐に戻って尾根を歩き、北側の鞍部を経ると小金ヶ嶽の登りとなる。岩場が多く、道標が少ないながら、登山者の歩いた跡を慎重に探せば危険はない。小金ヶ嶽(725m)は北側180度の展望が得られる。
山頂から西に下る。やはり岩場が多く、道標が少ない。下りの最後、尾根を巻くように谷沿いを下ると、県道が越える大タワ(山+定)に出る。周辺は公園や駐車場になっている。
この峠から標高差300m近い三嶽への長い上りが続く。落葉広葉樹が多く、気持ちいい。
小ピークを越えると神社があり、すぐに三嶽の山頂に着く。東側が林に遮られているが、それ以外を展望できる当日最高のピークだった。
三嶽からも西へと下る。三嶽の下りは西ヶ嶽に比べるとはるかに岩が少ない。途中、栗柄への分岐を経て、西ヶ嶽(727m)に着いた。やはり北側の展望があった。
西ヶ嶽からもさらに西へと下った。独立標高点574mの手前で栗柄口の表示を見て尾根を西に折れ、すぐに栗柄の表示に従って谷へと入った。この谷の道は階段が設置されているのだが、下部は傷みが激しかった。
車道(県道)にたどり着くとバス停(栗柄口)はすぐ北側にある。事前に時刻を調べていて(午後は1.5時間に1本程度)、それに間に合った。篠山口に出て、駅の観光センターで家用の土産物(食べ物)を買った。
写真は順に、三嶽付近からの小金ヶ嶽、小金ヶ嶽からの三嶽、三嶽の下りから見た西ヶ嶽である。
2024/11/22