岩戸山まで来たならのせっかくなのでと、十国峠を目指した。稜線を西へと緩やかに下っていくのだが、背の高い笹が展望を遮っている。送電塔の巡視路でもあり、道はしっかりしている。送電塔の付近から少しだけ富士山も見えた。
熱海方面からから登ってくる道を合わせると、寺の雰囲気が強くなる。その先で湯河原からの道を合わせ、石段を登ると東光寺の境内である。建物は新しいながら、「地蔵信仰のメッカ」と称されるように、周囲には古い石のお地蔵さんがたくさんある。シーズンだけ住職が来るようで、当日はお堂が閉まってい。
東光寺からは舗装道路の登りになり、すぐに姫の沢公園の入口に出る。車や観光客が目立つ。
公園の入口の向いから車道を登る。グランピング施設の横を歩き、もう一登りすると十国峠(日金山、771m)だった。山頂にはケーブルカーの駅がある。
駅の建物が少し邪魔なものの、山頂を周遊すると10国の展望を楽しめる。残念ながら富士山の山頂付近には雲があった。とはいえ、富士山の手前に愛鷹山、奥には南アルプスの主峰(聖、塩見)が見えた。伊豆、房総半島、横浜方面も望め、当然のことながら箱根の山が大きい。岩戸山もある。それらを楽しみながら昼食にした。
ついでに少し先にある三角点(755.0m、点名は大洞)へのルートを探したのだが、笹で覆われているようで、判然としなかった。十国峠よりも低いしと、諦めた。
展望を楽しんだ後、東光寺まで戻り、行きに確認しておいた湯河原への道を下った。かつて湯河原からの観光のために整備されたルートなのだが、今は少し荒れた箇所もある。とはいえ、そんなに文句はない。途中、水道施設の横を通り、林道と交差する箇所がある。ハイキングコースは林道の右手から沢沿いに下りなければならない。
そこから1キロ程度下ると車道に出る。後はその車道を湯河原温泉街の中心地へと下り、さらに湯河原駅手前の五所神社まで、計5キロ近くの車道歩きである。
途中の湯河原温泉からはバスがあるようなのだが、今回はパスした。というか時刻表を調べなかった。湯河原温泉はその名に反して少し寂れた感じがした。
上の写真は十国峠である。右奥に愛鷹山の双耳峰的な山群が見え、その後ろに南アルプスがある。下の写真は、その愛鷹山と南アルプスである。愛鷹山と富士山の裾野の間からは斑に雪の積もった塩見岳、愛鷹山の左のコブの間からは真っ白な聖岳(が小さく)、その先の左の裾野の上には、少し白い光岳から大きな三角形の大無間山へと続く稜線が見える。
2024/12/14