川北英隆のブログ

浜松ホトニクスの工場を見学

縁があり、浜松ホトニクス豊岡工場(磐田市)を見学させてもらった。工場といっても製品群の中の1つ、光電子増倍管を作っている建物だけだった。あまりにも多くの製品があり、すべてを見るには時間が不足している。しかもクリーンルーム内での製造もある。
浜松ホトニクスは飛騨神岡の東大ニュートリノ研究施設、スーパーカミオカンデで使われている光電子倍増管で有名である。裸電球の親分のような大きなガラス球が壁一面に、無数とも思えるくらい(約13000本)に並んだ画像の中の、その球の1つ1つが光電子倍増管である。
一度その光電子倍増管の本物を見たいものだと思っていたところ、そのチャンスが訪れたわけだ。ショールームのある建物の入口に飾られていた。
本物といっても製品として出荷されなかったわけだから、真の本物ではない。しかも本物は直径20インチらしいから、ショールームにあったのはそこまで大きくない印象だった(後から20インチと知ったので、見学時には計測しなかった)。いずれにしても擬似品なのだが、「こんなものや」と感じられたのには満足感があった。
工場で量産されている光電子倍増管は比較的小さなもので、真空管的である。普通の真空管よりも小さなサイズの製品もある。小さいといっても機械化による大量生産は内部部品の狂いが生じるとのことで、今も手作りされていた。
そうそう、スーパーカミオカンデの光電子倍増管は黄色い。それは光電子倍増管が特定の波長の光を吸収し、他の波長を反射するためだとか。反射された光の色が光電子倍増管の色になっている。製品のよっては青色もあるらしい。
浜松に生まれ、光電子倍増管では世界の90%を生産するまでになった企業に、是非とも今後も伸びてほしいものだ。実際、光技術の活用は今後の発展分野でもある。
写真は浜松ホトニクス豊岡工場の全景である。真ん中の大きな建物群がそれである。左に天竜川が流れている。グーグルマップから切り抜いた。
20250119浜松ホトニクス豊岡工場.png

2025/01/19


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