浜松を訪ねたついでに、一等三角点のある富幕山(とんまくやま)を歩いた。563.5mの山なので、それだけでは物足りない。その周辺の山を加え、ちょっとした縦走を試みた。ほとんどすべてがハイキングコースである。
どう歩いたのか。まずはビジネスホテルで1泊した翌朝、浜松駅から東海道本線で新所原(しんじょはら)駅に出た。そこで天龍浜名湖鉄道に乗り換え、西気賀駅で降りた。西気賀駅は浜名湖の北東側の最奥に位置する。
駅から北へ歩き、まずは433mの尉ヶ峰(じょうがみね)に登った。岩場もあり、常緑広葉樹の目立つ林もあり、低山ながらも楽しめる。
尉ヶ峰からは西へと尾根を歩く。細かなアップダウンが多い。途中、人馴れしたヤマドリが1羽いた。その後、尾根は北を向き、風越峠を経て富幕山への長い登りが続く。
富幕山の山頂にはアンテナ施設と、りっぱな展望台がある。浜名湖が一望できた。天気が良ければ富士山も見えるそうだが、当日は雲がかかっていた。
富幕山から西へと尾根を歩く。途中、南アルプスと富士山のパノラマ台(展望所)がある。くっきりではなかったものの、白い峰々が見えた。南アルプス南部の主峰群である。
さらに西へと歩き、扇山(480m)を越え、瓶割峠へと下る。この峠を県道が越えている。また峠の西側に大きな採石場がある。その採石場の北側から稜線の北に付けられた車道に入り、途中から金山(423.6m)に取り付いた。金山からはさらに西へと縦走できるものの、時間が足りない。
金山山頂に満足し、採石場の南側を下り、瓶割峠下で県道に出た。この下山道を近道だと判断したのだが、実のところは非常な悪路だった。
県道に出れば、後は天龍浜名湖鉄道の三ヶ日駅へ向かえばいい。距離は7キロ近くある。三ヶ日からは新所原駅を経由して東海道本線の豊橋駅に出る。豊橋は新幹線の駅でもある。
7時40分に西気賀駅を出て、15時20分に三ヶ日駅に戻った。真冬ながら、温かな一日だった。
写真、上は富幕山である。山頂の大きなアンテナ施設が小さく写っている。下は新所原から乗った天龍浜名湖鉄道の列車(ディーゼル)である。その「音街(おとまち)ウナって何のこっちゃ」と思ったのだが、浜名湖と浜松地域を象徴するらしい。ピアノなどの楽器の故郷だから「音街」であり、「ウナ」はウナギのことである。列車の側面のアニメをよく見れば尾ビレがある。
2025/01/20