昨日、東京から知人がやってきた。「久しぶりに食事でも」と、近くの小料理屋に入り、軽く昼飯にした。会計の段になり、相手が「いろいろとお世話になっているから、このくらいは奢るよ」と言われたが、「もっと高いときに」と断り、お互い財布を出した。と、驚いた。
僕は近くなので現金を裸で持参していた。千円札を何枚か出し、自分の分を支払った。相手は、やおら透明なビニールの小さな袋を出し、「カードでいい」と言う。「もちろん」と返事をしながら、相手がビニールの袋からカードを出すのを見ていたところ、次に僕の札をしまうため一回り大きなビニールの袋を出すではないか。
僕の目線に気づいたのか、「これが最近の財布」と言う。「安いし、外から中身が見えるから」との説明だった。しかも小銭やカード用に小さめのを使っているらしい。
「僕の山行の財布と一緒やね」と言いながら、「町中でもビニールの袋にしようかな」と考えた。
そこで今日、近くの百均に行き、大小2つの袋を買ってきた。
大はA6のサイズである。ちょうど1万円札が入る。ただし口は、ファスナーの分だけ1万円札よりも心持ち小さい。だから札を少し折り気味にして出し入れしなければならない。
小は小銭用である。今、山では小銭入れとして簡易チャック付き小物袋を使っているのだが、開け閉めに手間がかかる。それよりはちゃんとしたファスナー付きが便利だと思い、少し「高級品」に代えることとした。
問題は海外旅行のときである。これまでは封筒や、ATMに置いてある紙袋に外国の札を入れていたのだが、それをビニール袋に代えようかどうしようか迷っている。というのも、海外では札の出し入れをあまり見られたくない。その点、透明ではない袋の方がいい。別の袋を探すのが良さそうだなと、ここまで書いて思いついた。
ということで、「30年間使ってきた財布の運命やいかに」である。僕の財布の中身が少なくなってきたことだし、神棚に祭り上げるのかなとも思う。でも神さんも、中身のない財布は嫌だろうか。
2025/04/17